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没個性テーマパーク:EXTRA

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いつにも増してぶっ飛んでいる『REPLAY & DESTROY 第5話「酩酊ピエロ」』を観賞した《評価・感想・レビュー》

毎回(良い意味で)視聴者置き去り感が強くなっていく

 本作品も第5話ということで、鑑賞する側もストーリーのはっちゃけ具合に慣れては来るのですが、この話のぶっ飛んだ感じは相当なもので「どうしてこうなった?」となってしまうこと受け合いです。

 ただ、製作陣はそれを当然折り込み済みでしょうし、敢えて飛んだ内容にして様々な解釈をさせる余裕を残しているんじゃないだろうか、と観ていて思います。小ネタの散りばめ方も相当なもので、着いていくのに精一杯となって来てます。すげぇなあ。

 以下、あらすじ以降は内容に触れていきますのでご注意ください。

あらすじ

 ある日、二日酔い状態の横山(山田孝之)が目を覚ますと、シェアハウス内部で倒れている仲間たちの大切なものが消え去っていた。真野(林遣都)は眉毛を失い、新田(阿部進之介)は髭を片方失っていた。大爆笑する横山だったが、具合が悪くトイレに駆け込むと何故かそこにはペンギンが……。痛む頭を押さえながら思い出してみると、そのペンギンは横山が昨日行ったイベントに出演していたことを思い出す。

 そのイベントではピエロ姿を子どもたちに怖がられる不遇なパフォーマー英子(中別府葵)がいたが、英子は人気者のパフォーマーに嫉妬心を覚え、ある事件を起こしてしまうのであった。

悪ふざけがすごい

 今回は冒頭のパーティゲームパロディがありません。その点は残念でしたが、代わりにパーティ後の無残なシェアハウスの様子を観ることが出来ます。先のあらすじにも記した通りですが、真野の眉毛なし姿や新田の髭半分消失に加え、横山のカールおじさん化、女子高生・葛西ルーシー(小林涼子)の両津勘吉化など枚挙に遑がありません。こういった突如として巻き起こる設定だけではなく、ペンギン闖入事件も勃発してワンシーンも見逃せないところが『REPLAY & DESTROY』の凄さだと感じます。筋がめちゃくちゃな印象もあるのだけど、最終的にはまとまっちゃうんですよね。きれいに。

 このめちゃくちゃな演出って、良くない言い方をすれば、本編中ずっと過剰な悪ふざけをしているといっても過言ではありません──いや、これは褒め言葉か。

 膨大で細々とした珍事件の中に題材となる事件が重ねて発生するので、振り落とされないようにリラックスして観なければなりません。ストーリー自体は気軽な話なんですけどね。コメディだし、元ネタを思い起こすのにある程度の集中は必要。

パフォーマーの憂鬱

 さて、今回の話でキーとなる人物はピエロの英子です。彼女がパフォーマーイベントに出演する際、子ども達に「ピエロ怖い」「帰れー!」と難癖を付けられてしまいます。やはり子どもは残酷、英子は自分の芸を見せることすら出来ずに退場となるのですが、そんな彼女と違いペンギンを連れたパフォーマーは特に芸もないのに大喝采! そんな姿に英子は嫉妬を覚えます。

 そもそも、ペンギンパフォーマーは本当はパフォーマーですらなくて、ペンギンを飼っているだけのただのおじさん。それを座長が「ペンギンのようなキャラクターは必要!」ということでパフォーマー集団に勧誘したようです。すごい設定ですよね。

 子ども達は純粋なのでペンギンのような可愛い動物が出てくるとそちらに集中してしまいがちですし、そんな実力を伴わず、愛くるしさだけで人気を博している存在を英子が疎ましく感じ、認められないのも仕方がないなと思います。

 ペンギンに罪はないですが、英子が起こしてしまった行動も確かに分からないでもないですが、どうにも問題の解決方法にはならない手段です。排他的なやり方なので、あまり好ましくはない。もっと自分を伸ばす工夫や、衆目をあっと言わせる斬新な発想で勝負をするのが正しいことだと感じます。

横山要の答え

 そこで登場するのが我らが横山要なのですが、この子どもに人気が低いピエロという存在をどのように改善するのか、それが見ものとなっています。

 うーん、しかし今回の解決方法の力技感がかなり凄い。子どもに人気がないピエロのイメージを覆すために、じゃあ子どもに人気があるものを融合させれば良いんじゃないか? というのは間違ってはいないですが、バンゲリングベイにスーパーマリオブラザーズを抱き合わせて販売するような、例の感じを受けてしまいます。まぁ、結論は面白いので良かったのですが。

余談:ピエロって子どもに人気ないの?

 これを考えてみたんですけど、やっぱり子どもにとってピエロって怖いんですかね。現代っ子がピエロと接する機会ってあまりないと思いますけど……良く考えると私も子どもの頃にピエロと接した覚えはありません。『REPLAY & DESTROY』ではピエロを演じていたのは美人のお姉さんですが、普通のピエロって白塗りのおっさんですし、唇が妙に厚いし、目が剥き出しだし、常に半笑いだし、なんか救われない感じですね。そりゃ人気出ないか。

 それに、ピエロって最近の子ども達の印象としてはジョン・ウェイン・ゲイシーを彷彿するでしょうし、超有名映画作品の『IT -イット-』を思い出しちゃうでしょうし、やっぱり恐怖の権化ですよね。本話ではそういった所にまで斬り込んで「ピエロって怖い存在なんだよ!」ってのを明確に示してくれたのではないでしょうか。

 その内、ピエロという存在自体が(サーカス以外では)絶滅しちゃうかも知れませんね。やっぱりジョン・ウェイン・ゲイシーがイメージを悪化させた元凶だとは思いますけど。【管理番号:D001-001-005】

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