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没個性テーマパーク:EXTRA

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凄まじい記憶の混乱に陥る主人公に鑑賞者も???となる『ゲノムハザード ある天才科学者の5日間』を観ました《評価・感想・レビュー》

パッケージがカッコいい

 西島秀俊といえば『MOZU』だよな! って感じになってきてますが、単純にイケメンだし佇まいとか雰囲気が良くて昔から好きなんですよね。この映画もパッケージがカッコ良くて気にはなってました。ただ、前情報を何も持ってないで観たので、一体どんな映画なのかは知らず、dTVの映画一覧を観ていて気になったので選んで観ました。鑑賞後に、知識がない状態で観たことが本当に良かったということを痛感したのですが。

 本作はジャンルとしてはアクション&サスペンスとなるんですかね。その割にはタイトルで重大なネタバレがあって他レビューサイトなどでは叩かれてるのですが、まぁ確かにそうだわな、とは感じます。ちなみに、日韓合作映画で両国の俳優たちが入り混じってます。ヒロインの中村ゆりさんは超美人でした。だからこそ本作での扱い厳しいな〜と思ったりして……。

 さて、以下より本作の内容について触れていきますのでネタバレを含む内容となります。ご注意ください。特に、この映画は最終的に内容が明らかになって「ああ〜」ってなる作品なので、これから映画観る人は読まない方が良いかと。

あらすじ

 ある日、イラストレーターの石神武人(西島秀俊)が自宅に帰ると妻が殺されていた。しかし、すぐに死んだはずの妻から電話があってキョドる、チャイムが鳴ると警察と名乗る不審な男たちが現れ、疑いを向けられている気がしたのでその場を抜けようとすると警察に追われ始めて……降って湧いたような災厄の嵐に見舞われ、石神は次々に散々な目に遭う。夜の街をダッシュしていると偶然に親切な女性記者(キム・ヒョジン)と出会い、自分の身に起きた謎の事態と対峙する。実はこの事件の背景には壮絶な事実が隠されていたのだ。


映画『ゲノムハザード ある天才科学者の5日間』予告編

混乱の繰り返し、主人公も鑑賞者も混乱

 あらすじの訳がわからないと思いますが、本当にずっと訳がわからないままスピード感のある展開が続きます。妻が殺されているのか生きているのかとか、自分の家だと思っていた場所が他人の家になってたりとか、妻の実家に行って妻の名前を出しても「それって誰やねん?」みたいな対応をされたり、石神の理解が及ばないことが起こりまくり、鑑賞をしている私も「???」でした。これが怒涛の展開で繰り返し発生するので、集中して観ていないと「?????????」となっていきますので、要注意となっています。ただ、不親切な作りだからそうなっているのではなくて、敢えてそういう演出なんだなというのも分かります。この描き方で主人公同様の混乱を鑑賞者にも味わって欲しいという監督の意図なのでしょう。

西島さんの肉体美と主人公の整合性

 これはタイトルにも入っちゃってるので書いてしまいますが、この映画の主人公である石神はイラストレーターであるはずなのに、実は天才科学者だったのです! このあたりの説明は省いてしまいますが、しかしイラストレーターだとしても科学者だとしても、彼が筋肉ムキムキなのは謎です。趣味で身体を鍛えていたのか?

 あと、先述した通り謎の組織に追われるのですが、それから逃れる時に夜の街を失踪する際に身体能力が高過ぎるんですよ。ガラスの屋根によじ登ったり、数百メートル走ったり、ある程度の高さの塀を飛び越えたり、カーチェイスを繰り広げたり、格闘戦がなかったとはいえ、十分なハイスペックの持ち主だったから私は勘違いし「記憶失ってる凄腕スパイって設定じゃないだろうな」と、洋画にありがちな展開を思い浮かべてしまいました。結局は単純に石神が凄かっただけで背景(なぜに身体能力が高いのか)の説明はなされずに闇の中。しかも天才科学者で頭が良いということで文武両道のスーパーマンじゃないですか、これが中年の太ったおじさんだったらすぐに謎の組織に捕まって物語が終わってしまいます。うーん、ジム通いだったのかな?

記憶の崩壊を描いている点は非常に良い着眼点かと

 石神は最初から最後までずっと混乱し続けて、物語が進むにつれて、自分が本当はイラストレーターではなくて科学者だったという事実や、日本人ではなく韓国人だったということや、自分の記憶が他人のものと入れ替わっているということが徐々に分かって来ます。

 この中でメインとなる記憶を入れ替えるウィルスの存在なのですが、これがなかなか厄介な代物だったんですね。石神はそのウィルスにとある理由で感染し、そのせいで今回の事態が発生している訳ですが、実際にこんなウィルスがあったら夢が広がりますけど悪用されそーってものです。

 概要を簡単に説明すると、そのウィルスはアルツハイマー病の特効薬で、ある人に注入すると脳内の記憶を読み取り保管することが出来る。そのウィルスを取り出して精子バンクのように保存しておき、その人がアルツハイマーを発症したら再び注入する。そうすると失われた記憶が補完され、アルツハイマーが改善するというようなものです。本人から本人への使用が基本なのですが、これを他人へ注入するとどうなるのか? 記憶が上書きされてしまうということが発生してしまうと。正直、この設定は魅力的でした。他人の人生を(自らも他人になったと気付かないまま)生きることが出来るという点、この作品はサスペンスとして消費されてましたが、本設定については別の使い道もありそうです。人が死なない物語でも。

 最後にお伝えしたいことは、出演していた中村ゆりが超美人だったということ。他にも出演作が多いので、別の作品も観ないとなーと思った次第です。

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