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没個性テーマパーク:EXTRA

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王道の中の王道を進む『リトルウィッチアカデミア』《評価・感想・レビュー》

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清々しい程に真っ当な王道を突き進む物語

 先日『アニメミライ』シリーズのレビューを書くと言いながら、なかなか記載出来ずにいたのだが、とりあえずアニメミライ2013の目玉作品である『リトルウィッチアカデミア』について書きたいと思うよ。

 本作については、此処に書かずもがな、はてなブックマークで非常に話題になった作品です。

 いつだったかは判然としないけども『リトルウィッチアカデミア』はYoutubeで無料配信されていたんですよね。今は非公開となっているけども。昨年の春くらいだったかな?

https://www.youtube.com/watch?v=RBlqxEIJ_Cg

 リンクだけ引用はするけど、残念ながら観られません。皆さん、dアニメストアに登録して下さい(笑)。損はさせません。

 無料で視聴できないという点において、そこはご了承頂ければと存じます。申し訳ありません。だけど、ソレガシはdアニメストアで視聴しました。別にdocomoの回し者ではないけど、dアニメストアは有意義なサービスだと思います。それから、失礼ながら公式サイトの<あらすじ>は、勝手気ままに引用をさせて頂きます。

あらすじ

幼い頃に見た魔法ショーで魔法の魅力に取り憑かれ、ヨーロッパの魔女育成名門校「ルーナノヴァ魔法学校」に入学したアッコ。

大きな期待とは裏腹に日々の授業は意外と退屈。保守的な魔法界の雰囲気を打ち破り、魔法に夢を取り戻そうと張り切るアッコだが、周囲の目は冷ややかで授業でも空回りの連続。唯一の味方はルームメイトで親友のロッテとスーシィの2人だけ。

そんなある日、学校でとんでもないハプニングが発生。思いがけず事件解決の鍵を握ってしまったアッコは、ロッテ、スーシィ達と共に学校崩壊の危機に立ち向かう!

TRIGGER Inc. | Works リトルウィッチアカデミア

『アニメミライ』シリーズは、全て25分程度の短編なのですが、25分だからこそ、起承転結がしっかりとしていると言えるのではないかと思います。

 本作においても、それは間違いがなく、とても分かりやすい物語なのですが、だからこそ夢中になれるような工夫が凝らされておりました。

とにかくキャラクターが魅力的である!

『リトルウィッチアカデミア』の主要な登場人物は5人しかいません。25分しかないのですから、当然かも知れませんが、その5人のキャラクターがいずれも魅力的なのです。

 主人公のアッコは独善先行(あらゆる主人公に内包される自分の思考回路こそが正しいという方向性)! 自らの価値観を揺るがなく保てるタイプです。そしてアッコの友達ロッテとスーシィは、まさに主人公と行動を共にするモブキャラ(いや、準脇役はモブキャラと呼ばないか?)。それはさておき、こういった魔女っ娘キャラが活躍する物語には、なくてはならない存在を演じております。主人公を主人公たらしめる補佐的な役割を十二分に果たしていると言えるでしょう。

 そして残りの二人は、まず主人公アッコのライバルであるダイアナ・キャベンディッシュ。彼女もまた魅力的なんですよね……。魔女として成長するために魔女の家系に生まれ、(魔女としての)貴族性が遺憾なく描写された一流の魔女となる存在……。まぁ、主人公アッコとのやりとりを見る限り、ツンデレ系魔法少女とも言えるのではないでしょうか? ちょっと突っ慳貪な印象も持つのですが、キャラクターの存在意義に筋があって、多くの(魔女っ娘好きな)皆様に共感を得られる人物だと思います。若干クールで若干熱い。若干責任感があって若干ニクい。とても魅力的だと言うことは、本編を視聴して貰えれば分かると思います。

 そして最後の一人は、アッコが魔法使い(魔女)? を、志す切っ掛けになったシャイニィシャリオ。此処ではネタバレを記載するのは避けますが、このシャイニィシャリオに関してもドラマがきちんと描かれている。25分の全てが王道の中の王道で、往年の名作『スレイヤーズ』を思い起こさせるような起伏に富む内容でした。

分かりやすいストーリー、だが、だからこそワクワクさせる

 主人公のアッコはシャイニィシャリオに憧れ、立派な魔女になるために努力を重ねている(まぁ、適当な面もあるが)。その中で、突発的な学園を揺るがす事件が起きながらも、それを持ち前のアクティブな精神で突破する! というのが25分で描かれている内容であります。

 アッコの魅力は元より、サブキャラも非常に魅力的なので、TVシリーズとして本作を視聴したいな……と思わせるには十分な出来であったように思えます。片意地張らずに、のんびりと魔女っ娘もの(アニメ)を観るには、本作は最良の選択肢であったように思える。熱くもなれるし、冷めても観られる。のんびり視聴しても良いし、みかんを食べながら、こたつにまったりの閲覧でも構わない。とにかく、万人に向けて「アニメってやっぱ王道が面白いよね!」と語り掛けるような真摯な作りをしている印象を受けました。監督である吉成曜氏には賞賛を送りたい。共に、本作を作り上げた数多のクリエイター陣にもエールを捧げたい。

 そういえば昨今のニュースで『リトルウィッチアカデミア』は第二弾が作成されるというのを見たのだが、私も間違いなく続きを追うだろう。だって、面白いもん。最近観たアニメでは『PSYCHO-PASS』が一番面白かったけど、その次くらいに面白い! そんな本作を、私は追っかけ続けます。

 さあ2015も沢山のアニメを観るぞ! という気概を得たところです。

以下、ネタバレ考察(本作を未見の方は注意)

 アニメミライ特有の短編である本作において、しかし、既存のシリーズもの同様に思考を凝らさなければ内容のバックグラウンドを推察出来ないような作りであった点も、アニメ好きにはそそられる……という印象です。

 

 さっそく、ネタバレに入りますが。

 

 冒頭のシャイニィシャリオが魔術ショーを開いていたシーン。

 此処も、何故「シャイニィシャリオは魔法ショーをしていたのか?」が考えられる描写でした。

 主人公アッコは純粋に魔法ショーを見に来ていただけですが、それをさも知らず、シャイニィシャリオは特徴的な演技を施します。

 まず、第一に「観客全てを、ショーの一環とも取れるやり方で<結界>の中に封じ込めます」日本語がメチャクチャですが、そのままの意味です。何故か、シャイニィシャリオは聴衆を楽しませる演技をしながら、聴衆を結界で囲います。ここは注意深く観ていると、すぐに分かるところです。しかし、すぐに「魔法ショーなのに、何で結界を張らなくてはならないのか?」という理由が分かります。シャイニィシャリオが結界を張り、演技を進めていくと、ふくよかな体型のドラゴンが現れます。

 本作『リトルウィッチアカデミア』において、ドラゴンは魔法力を食べて成長する存在として描かれます。このシャイニィシャリオが主催したショーの中で現れたドラゴンも突発的に現れて、シャイニィシャリオの魔力を食べに来たのでしょう。砂糖を置いとけば蟻が群がるように、ドラゴンも魔法の力に引き寄せられる。そして、突発的に現れたドラゴンをシャイニィシャリオは光の矢で退治します。

 一見して見れば、このドラゴンが現れたのもショーの一部のように見えなくともないのですが、シャイニィシャリオの表情や、一般聴衆を結界で囲んだことから、このショー自体が世界に蔓延るドラゴン退治の用件を満たすための、ある種のシャイニィシャリオによる演技であるように思えます。むしろ、ドラゴンを呼ぶためにシャイニィシャリオは魔法ショーを繰り返していたのではないかと、私はそう思います。

 ただ、そんなど派手な魔法ショーによってアッコ(そして、こっそりと顔を出しているダイアナ)を立派な魔女の弟子として、世の中の厳しさを見せるためにシャイニィシャリオは興行を続けたのではないでしょうか。

 本作を見ると、そうした点も垣間見えて面白い。いや、本当にね、TVシリーズで22話くらいで描いても良いんじゃないのっ? っていうくらいに、世界観がしっかりとしているので、短編であるのが勿体なく感じたくらいですよ。海外でも評判が良いらしいしね。

 この冒頭以後のネタバレは避けますが、シャイニィシャリオおよび若手魔女達の邂逅も本作の肝になっているのではないかと感じる内容です。是非、沢山の方に視聴して頂きたい作品だと感じました。

 みんな! dアニメストアをよろしくね! ということで、本稿は閉じさせて頂きます。

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